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ヨウムはかわいい?
ヨウムを初めてみた人は「かわいい」という人はまずいないでしょう。濃い灰色と薄い灰色の斑な外観に赤い尻尾。黒く光る鋭いくちばしに黒目がほとんど点になった鋭い眼差し。
成長したヨウムは、かわいいと言うより、「かっこいい」、「怖い」と感じる人が多いかもしれません。
私自身も繁殖を始める以前、30年以上前からヨウムという存在を認識してはいましたが、かわいいと思ったことはありませんでした。ちょっと怖そうだなと思っていたのが正直な感想です。
ヨウムの魅力はかわいさと言うより、グレーのボディーと赤のしっぽの落ち着いたシックな外観と精悍な顔立ち、そして何よりも低年齢層の人間に近いとも言われている知能の高さでしょう。
ですからヨウムの魅力にハマる人の多くは、いわゆるミーハーな、一時的な気持ちで飼育を始めるのではなく、本当によく調査し、ヨウムの良さを理解して飼育を始める方が多いと思います。
一目惚れではなく、段々とヨウムの魅力に気づき、十分理解した人がお迎えを希望されている。私がこれまでお渡しした方もそのような方が多かったと記憶しています。
そんな一見かわいいとは思えないヨウムですが、飼育してみるととってもかわいいと感じるようになります。これは飼い主にしかわからない感覚かもしれません。
特に手乗りの飼い主にべったり懐いたヨウムは普通に動物園やペットショップで見かけるヨウムとは別物に感じます。
手乗りで、特に飼い主オンリーになってしまったヨウムは飼い主にしか見せない可愛い仕草や表情があります。それを経験してしまった飼い主の殆どはヨウムって「かわいい!」と周りの人には(同居人でさえ)わからない感覚を味わいます。
そのような手乗りのヨウムは動物園やペットショップでは見せないおどけた動作やおしゃべりをするようになりますのでとても「こわい」とか「かっこいい」と言うイメージではなくなります。
外面はクールで、内ではひょうきん、どんくさい、三枚目。そんな感じです。
あと、手乗りのヨウムが可愛く感じるのは黒目が大人になっても大きいときが多いというのもあるかもしれません。
ヨウムは雛のときは瞳がすべて黒でうるうるしていますので雛のときのヨウムはとってもかわいいのですが、大人になると白目がはっきりしてきて黒目が小さくなってしまいます。黒目が点になってしまったヨウムはかわいいと言うより「かっこいい」、あるいは「怖い」イメージになります。ところが手乗りの、特に雛から育ててきたヨウムは普段黒目が大きいままのことが多いです。
室内で飼育しているからということもあるかもしれません。手乗りのヨウムも明るいところでは目が点になります。でも飼い主に見せる目は結構黒目が大きいんですよね。ですから雛から育てたうちにいる手乗りのヨウムは10年経ってもかわいいまんまです。黒目も大きく、仕草もひょうきん。喋ってる言葉も馬鹿なことばかりです。
うちで育ったヨウムたちははじめは親に育ててもらいますが親の記憶は殆どありません。人間が育て上げます。小さいときは誰にも同じような表情ですが、成長するに従っていつも挿し餌をしてくれる人にしか見せない表情を見せるようになります。もうひとりの飼育者は二番手になってしまいます。それでも十分かわいいと感じますけどね。
二羽や三羽で育ったヨウムと一羽で育ったヨウムも違いがあります。一羽で育ったヨウムは他の鳥に接することなく育ちますので人間との距離が近くなります。
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人間にとっても懐きますが、寂しがり屋にもなるように思います。愛情をいっぱい人間が注いであげないと可愛そうですね。
二羽や三羽で育ったヨウムはやはり鳥同士の距離が近くなりますので一羽のときと比べて人間との距離が少しできます。十分懐いていますし、人間を親だと思っていますが、一羽のときと比べるとヨウム同士じゃれ合って楽しんでいますのでそのまま飛ぶようになると注意しないと人間から離れてゆくようになります。
そのようなヨウムからはかわいさはだんだん消えてゆきます。
それが自然なのかもしれませんが、人間と共存するためにはそれだと飼育が難しくなてゆきますよね。
ペットとして飼育するなら多少のかわいさがないと飼い続けるのは厳しいと思います。
うちでは本当にかわいいヨウムを飼育したいと思っている人には少なくとも飛ぶようになる前のお迎えをおすすめしています。1日に挿し餌2回くらいでしょうか?
自力でまだ自由に移動できない、挿し餌を定期的にもらわないといけないときから飼育するとしっかり飼い主との関係が構築されます。
そのようなヨウムは何歳になっても可愛いままですよ。
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もちろんこのような方法には賛否あると思います。そのように一人の飼い主にべったりなってしまったヨウムをその飼主が最後まで飼育できるならいいですが、現実はそうならないことも多いです。何かの理由でお別れしないといけなくなることもあります。そうなった時にはその子は可愛そうですよね。
飼い主とも適度な距離を持ち、他の人達や鳥たちとの関係もストレスなく築けている方が理想的だとも思います。一人にべったりではないヨウムはたとえ飼い主や環境が変化してもやっていけるのではないかと思います。
いずれにしても今飼育しているヨウムをかわいいと感じるならそのヨウムは飼い主から愛されていると思います。自然界や過酷な環境下では決して見せない表情や姿を見せているのだと思います。
そのような可愛いままのヨウムを末永く育ててゆきたいですね。
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